豆腐屋あこ リヤカー引き売り ありが豆腐 菅谷晃子

リヤカー引いてラッパを吹いてお豆腐の引き売り14年目。たくさんのお客様から学んだこと、日常を日記にしています。講演依頼はメッセージでどうぞ!

加藤紘一さんのお人柄のお話

【天国へ旅立たれた加藤紘一先生のあたたかいお人柄を皆様にも知ってもらえたら嬉しいなと思って書きました。新聞には載ってなかったから。】


私が故加藤紘一さんと知り合えたのは

西麻布の長寿庵とゆうお蕎麦屋さんでした。


お豆腐を積んだリヤカーを止めて

相棒のラッパを大事に持って

お昼ご飯を食べにきた私が

いつもお豆腐を買ってくださる

お母さんやおばあちゃんと

何気ないおしゃべりをしていると


君は何をしているのかね?


と端っこで静かにお一人で

大好きな天ぷら蕎麦を食べながら

ゆっくりとしたお話しの仕方で

興味津々に私の話を聞いてくださり


にこにこのんびり私がお話をすると

味噌のしそ巻きと心太を感心しながら

買ってくださったのでした。


それから時々お電話をくださり

六本木のしゃぶしゃぶ屋さんに連れて行って

くださったとき


今はどんなお仕事をなされているのですか?

とご飯を頂きながら質問をすると


政治のことはあまりわからない私に

わかりやすいように


中国と日本が仲良くなるように

頑張っている。

だから僕は何十年も毎朝早く起きて

1時間は欠かさず

中国語の勉強をしているよ。

僕が少しでもニュアンスの違うことを言ってしまうと、

戦争になってしまうかもしれないからね。

それからはゆっくり本を読むんだ。

昔はゆっくりと本を読む時間なんて

なかったけどね。


とおっしゃっておりました。


普段何気なく過ごしているけれど

こんなに国の為に頑張ってくださっている

方がいらっしゃるんだと初めて気がつくことが

できました。


ふるさとの山形をとても愛しているけれど

山形にいると何をしていても

みんなに見られているような気がする。

だから東京にいた方が少しリラックスできるんだ。

昔は付き人が1日中そばにいたけれど、

今の方がひとりで好きな所へ食事にも行けるから

少しだけ自由にもなったよ。


と微笑みながらお話をしてくださった時は

加藤さんも普通の方なんだなと感じさせて

くださった一時でした。


お酒はあまりお強くなくて

家族をとても愛してらしてました。


お孫さんや娘さんのお話をしている時は

どこにでもいるような愛情深いお父さんでした。


君も早くいいひと見つけて

結婚して幸せになりなさい

と親戚のおじさんのように言ってくれたり、

元気かい?と時々お電話を

くださって本当に嬉しかったです。


突然電話が繋がらなくなって

お会いしたいな。どうされているかな。

とずっと思っていたのだけど

今朝、新聞の一面で悲報を知りました。


こんな私に普通に優しく接してくれるような

とても穏やかなお優しいお人柄でした。


加藤さんの平和を願う想いが

しっかりと引き継がれますように。


いつかまたいろんなお話を聞かせてください。

可愛がってくださって本当にありがとうございました。


ずっとずっと大好きです。

またお会いできるのをとても楽しみにしています。


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