豆腐屋あこ リヤカー引き売り ありが豆腐 菅谷晃子

リヤカー引いてラッパを吹いてお豆腐の引き売り14年目。たくさんのお客様から学んだこと、日常を日記にしています。講演依頼はメッセージでどうぞ!

あこのお豆腐引き売り日記 Nさん ①

一年以上ぶりに電話がかかってきた。


時折、リヤカーを止めて

一緒にお茶をしていた

一人暮らしのおじいちゃんからだった。


同じ町を毎週歩いているから

どうしているかと気になっていた方でした。


”もしもし、菅谷さん?まだ豆腐屋さんやってるかい?”


”わー♡お久しぶりです。もちろんですよ^^”


”実はさ、俺、脳梗塞で倒れちゃって、、。


そのあと大腸ガンで手術をして

半年間以上ずっと入院していたんだ。


入院中の食事でよくお豆腐がでてきたんだよ。


それで君をいつも思い出してて退院したから

電話かけてみたんだ。


あんまり動けないのだけど、

美味しいお豆腐とがんもどき

持って来てくれないかい?”



次の日を楽しみに会いに行くと

おじいちゃんは、げっそり痩せていた。


だけど生きていてくれたことが嬉しかった。


私、お豆腐屋さんで

よかったなーと思ったんだ。


なぜかずーっと咳こみながら、とても話ずらそうだったのに、おじいちゃんは嬉しそうに15分くらいたくさんお話をしてくれました。


おじいちゃんから、もらった焼き芋は

蜜がたっぷり入っていて

とても甘かった。


何度も


”美味しいねー♡この焼き芋^^”

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と言っている私を

おじいちゃんはにこにことみつめていた


別れ際


”いつでも電話してね。

買ってきて欲しいものがあったら、

なんでも言ってくださいね^^

また来週!”


”うん。ありがとう!”



いつかきっと、おじいちゃんが天国へ行ったら

また泣くのだろう


でも、豆腐屋あことして、

必要としてくれるのならお届けし続けて、


お話をできるだけ心でたくさん聴いて

できるだけたくさん笑顔を見せ合おう。


そう思いながら


次の道へとリヤカーで進んだ

嬉しかった小雨の降る火曜日の夕方。


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つづく


〜本当のお話〜


#お豆腐の引き売り

#引き売りだからできること

#私は自分の仕事が大好き

#あこのありが豆腐